CAREER ADVISOR COLUMN
キャリアアドバイザーコラム

行きたい病院に転職するために~押さえておくべき、3つのポイントとは!?~

相思相愛の転職のために重要なこと
残念ですが、転職活動で情報収集を進めるうちに、
叶うことと叶わないことが出てくることは、現実に起こります。

例えば・・・
「専門性を活かすことはできるけれど、当直が必須」
「通勤が便利で、時間外も無く申し分ないけれど、離職率が高いようで不安」
「症例が多く希望する資格取得も叶いそうだが、オンコール出動が多そう」
「外来が好きなのだが、訪問診療業務も必須」

などなど、何かが叶えば何かが叶わないという状況が、
転職活動では頻繁に起こります。

このような時に、その病院に対しての志望度が高ければ高いほど、
自分の希望が叶わない部分を融通していただけないか、と交渉を希望される先生もいらっしゃいます。

ですが、この交渉の内容・方法を間違えると、
面接の結果が不採用になったり、先生の印象が下がってご入職がしづらくなったり・・・
後で後悔をする結果となってしまうこともあるのです。

ですから、交渉をする前に、
◎交渉が叶わなければ、本当に転職は出来ないのか
◎交渉内容は、医療機関側が求める医師像の中で、根幹の部分か、枝葉の部分か

について、一度振り返ってみていただきたいと思います。

その上で、このあと記載する【医療機関側が採用時にチェックするポイント】を押さえていただくと、
「交渉の仕方」「そもそも交渉するかどうか」など、先生にとって一番良い方法が見えてくるはずです。

医療機関側が採用時にチェックするポイント
1)医師として、何をしていただけるか=求めている医師像か否か
 医療機関側としては、
 今、その病院にとって必要な診療を行ってくれる医師でなければ採用する意味がありません。
 また募集する背景(欠員による募集、拡大や充実のための増員、世代交代、など)次第で、
 新しく招聘する先生に求めるものも変わります。

 更に、その病院の地域における立ち位置や、求められている役割によっても
 医療機関側が求める医師像が大きく変わります。

2)先生の働き方のご希望を叶えることができるか
 いわゆる勤務条件、勤務時間・日数、当直やオンコールの有無や回数、年収など
 医師と採用する医療機関側の希望・状況がうまく折り合うかどうかは
 採用における大変大きな重要ポイントです。
 お話が進むにつれ、互いにどこまで歩みよれるか
 妥協できる部分と、そうではない部分を確認し、摺り合せていくことになります。

 ただ冒頭で記述したとおり、この段階になりますと
 自分の希望が叶わない部分を融通していただけないか、と
 交渉を希望される先生もいらっしゃいます。
     
 医師招聘に困っているエリアの病院や、採用に切迫している病院などでは
 背に腹は代えられないと、できる限り先生の希望に近づけようと
 頑張ってくださる場合もあります。

 ですが、一度立ち止まってお考えいただきたいのは
 その調整の結果、そこに勤める他の医師に負担をかけてしまう可能性があるということです。

 実際に入職をして、先生ご自身が入職して働いた場合に
 「肩身の狭い思いをしなくて済むか」まで考え
 「先生が今回ご転籍を決意されたご理由」を再度思い出していただき
 交渉すべき事項か否かを、お決めいただくことをお勧めいたします。

 勤務条件にばかり目がいってしまうことで、
 本来大切にすべき事を見失い、お考えにブレが生じてくると、
 医療機関側の先生に対する信頼も揺らぎかねません。

3)コミュニケーション能力=チーム医療ができる先生がどうか
 現代は、医療現場にもサービス業の要素を求められる時代になり
 どんなにご経歴や腕が素晴らしくても
 コミュニケーション能力次第では、不採用にされる法人様も増えております。

 「他職種が相談しやすいお人柄の先生かどうか=チーム医療が出来るか」
 「患者さんやご家族様からの印象は良さそうか」
 「同僚医師とうまくいく方かどうか」

 など、先生の雰囲気、考え方、言葉のチョイスなどを総合的にご覧になっています。
 ご自身はどのような人物と受け止められるか、客観的にご自身を見つめていただき
 交渉の内容や方法、言葉の選択を考えていただくと宜しいかと思います。

   ※ ※ ※ ※

医療機関が、医師招聘の際に見ているポイントを参考に、
交渉を間違えず行きたい病院でご勤務が出来るよう、
そして、今後後悔の無い医師人生を歩んでいただくことができるよう、
有意義なご転籍活動になさってくださいね。

キャリアアドバイザー
加納 由理Yuri_Kanou

教育学部卒業後、語学関係の企業へ。「もっと人の転機に貢献できる仕事がしたい」と転職。産休を2回取得し家では怪獣(子供)の相手をしながら、アドバイザーとして奮闘中。

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