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キャリアアドバイザーコラム

専攻医の年収事情|初期研修医や研修後の収入とも比較して紹介

医師免許を取得後2年間の初期研修医の期間を終えると、3年から5年の専攻医の期間に入ります。研修医は一般的には忙しくて給料が安いというイメージがありますが、専攻医なら十分生活できるくらいの収入を受け取れます。また、アルバイトもできるため頑張り次第では年収に上乗せもできます。
専攻医の年収がどれくらいか知りたい人や、専攻医の期間も年収を増やしたいと考えている人は参考にしてください。

 

専攻医の年収事情

専攻医の年収事情

大学の医学部で6年間教育を受けた後、国家試験を受け、医師免許を取得した後は病院で実地研修を受けることになります。医者は研修医でも病院から給料が支給されます。
ただ、研修医は忙しいうえ、給料はまだ少ないものと思っている人は多いでしょう。しかし、実際はどうなのでしょうか?

専攻医とは

大学の医学部を卒業し医師免許取得後は、研修期間に入り実際に病院に勤務をしながら実地研修を受けます。
医師免許取得後の研修期間は以下の2つに分かれています。

  • 初期研修医
  • 専攻医

医師免許取得後の2年間は、初期研修医として、病院のさまざまな診療科をまわり、実地研修を受けながら自身が将来どの診療科目を専門として目指すのかを定めていきます。
初期研修医としての期間を終えた後は、専攻医となり、今度は専門とする診療科目を決めさらに3年から5年の研修が続きます。初期研修医の期間が終了したタイミングで、今までの病院に残ることもできますし、専攻医のタイミングで新たな医療機関に移ることもできます。

勤務先や働き方によっても年収は変わる

専攻医は現場では貴重な戦力として重宝されるため、募集要項も医師とほぼ同等に扱われます。そのため、公立、国立といった勤務先の経営形態や、研修先の他にアルバイト勤務も並行してするかどうかといった働き方、そして診療科目などによっても年収は変わります。

初期研修医から専攻医になるタイミングで異なる医療施設に行くこともできるので、専攻医期間に差し掛かる時期は、より収入の大きい研修先を選ぶかどうかの一つのターニングポイントとなります。

専攻医の方はまだ経験が少なく、どのような医療機関を選んだら良いのか選択肢が少ないかもしれません。より良い研修先(勤務先)を探したい方は、医師専門のキャリアコンサルタントに気軽に相談できる医師ベストキャリアを利用してみましょう。

 

専攻医の平均年収

後期研修医の平均年収

専攻医の平均年収は研修先によって大きく異なりますが、相場は650万円から850万円です。
奨学金の返済が残っているとしても、専攻医の年収なら十分、生活はしていけるといえるでしょう。

研修医の年収の構成要素

研修医の年収は以下の3つで構成されています。

  • 基本給
  • 当直手当
  • 賞与

基本給は年齢経歴を問わず一律に設定されます。当直があれば基本給に上乗せされ、さらに医療機関で賞与(ボーナス)が支給される場合は、基本給、当直手当に加えて、賞与が受け取れます。なお、年間の賞与の回数は医療機関によって異なりますので確認しておきましょう。

その他、住居手当医や通勤手当が研修先の規則に基づいて支払われます。

同じ年齢の他の職業との違い

専攻医に差し掛かる年齢は、早くて26です。国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は25~29歳の男性で年間393万円、女性で年間319万円。30~34歳の男性で年間458万円。女性で年間400万円となっています。

専攻医の年収の相場が650~850万円なので、一般的な給与所得者よりもかなり年収は上回っています。

 

専攻医の前後の年収の変化

後期研修医の前後の年収の変化

専攻医になると研修先では即戦力とみなされるため、収入は初期研修医と比べて大きく増加する傾向があります。

初期研修医と比べると収入が倍近くになることも珍しくありません。初期研修医の給料は確かに安いのですが、それ以降はキャリアを積み重ねるごとに医師の年収は増加していく傾向にあります。

初期研修医の年収との違い

初期研修医は、まだ見習いという位置付けにあり、各診療科をまわって医師としての基本的な知識を身に付けていく段階です。

しかし、2年の初期研修医を経験して専攻医となれば、おおよその業務はこなせるため医療機関にしてみれば即戦力です。採用意欲の高い医療機関なら、専攻医でも採用したいため、比較的高額な報酬を提示した募集をしているケースもあります。

そのため、初期研修医を終えるタイミングで、より良い条件を提示している医療機関を研修先に選べば、収入をアップすることも可能なのです。

研修医後の年収はどうなっていくのか

初期研修医から専攻医、そして医師となってからの年収の推移を見ていきましょう。

  年齢 平均年収
初期研修医  24、25歳 約300~約500万円
専攻医 26~30歳 約650~約800万円
医師 30~34歳 約1,052.3万円
35~39歳 約1,231.9万円
40~44歳 約1,474.8万円
45~49歳 約1,677.2万円
50~54歳 約1,709.0万円
55~59歳 約1,856.4万円
60~64歳 約1,590.7万円
65~69歳 約1,877.5万円
70歳~ 約1,466.3万円

参照元:令和2年賃金構造基本統計調査

参照元:令和2年賃金構造基本統計調査
研修医は一般的な業種に比べると年収は高めですが、医師として今後もキャリアを積み重ねていけば、まだまだ年収は増えていく可能性は高いです。

 

専攻医が副業(アルバイト)をすることが可能な場合もある

後期研修医が副業(アルバイト)をすることが可能な場合もある

専攻医は、初期研修医と違って、他の医療機関でアルバイトができるようになります。ただ、副業可能かどうかは研修先の就労規則によりますので、必ず確認をしておきましょう。
また、仮にアルバイトが可能であったとしても、アルバイト先で当直を頼まれることもあるかもしれません。過度にアルバイトを増やして、研修先に迷惑をかけることのないよう、自分の体力と相談をして取り組むようにしてください。

ただ、中にはアルバイトの経験を積んでさらにキャリアに磨きをかけている人や、専攻医の期間中にアルバイトで奨学金を返済してしまう人など、副業を有効活用しているケースもあります。

医師ベストキャリアなら、よい副業先も相談することができます。専攻医として悩みもあるかもしれません。副業先の相談とセットで医師専門のコンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか?

 

まとめ

専攻医は研修医でありながらも、年収の相場は650~850万円と、同じ年代の他業種に比べても多く、十分生活できるほどの年収が受け取れます。
また、専攻医は研修先を変えることも可能です。研修先の経営形態や診療科目によっても収入は異なるため、初期研修医を終えて、このままこれまでの研修先に残るか、新しい研修先に移るかを考えるタイミングで、プロのコンサルタントに今後の方向性を相談して年収アップを狙うことも十分可能です。


 
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国家資格キャリアコンサルタント
楠瀬 泉Izumi_Kususe

外資系製薬会社MR時代に、メンタルケアに関心を持ち産業カウンセラー資格を取得。働く人の人生に寄り添う仕事を天職と感じ、キャリアアドバイザーの道に飛び込む。

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