CAREER ADVISOR COLUMN
キャリアアドバイザーコラム

【子育てとキャリア】心にとどめておきたい3つのこと

子育てをしながら働く、ということは多くの女性医師にとって大きな悩みではないでしょうか。

私も20代後半から30代の女性の先生のお話を伺うことが多いのですが、
皆さまそれぞれの状況・お悩み・希望をお持ちではあるものの、
共通しているのは「子育てをしながら働きたい」という思いです。

そういった先生方の経験・傾向などから、
今回は、出産後どのような状況になってもできる限り勤務の選択肢を持っておくために、
心にとどめていただきたい3つのことについてお話します。

これから妊娠・出産を考えられている先生方のご参考となりますと幸いです。

(1)専門医はいつとるべきか?

まず考えるのはやはり「資格」についてではないでしょうか。

妊娠を考えている女性であれば誰もがタイミングについて一度は考えるでしょう。
リスクも考えると早めに妊娠・出産したいところですが、医師にとっては20代後半は最も研修の忙しい大事な時期。
どちらを取るべきかという問題に結論は出ていません。

ただ私がお話を伺う限り、研修は中断できても復帰するのはハードルが高く、
「専門医の取得が叶わなかった」という体験談は多いように感じます。
また、地域のクリニックなどではまだまだ資格が重要視されており、
内科以外は特に専門医をお持ちの先生のみを採用しているところも多いのが実情です。

もちろんそれぞれのご事情もあり、「これ」といいう正解はありませんが、
専門医取得後大学で産休・育休を取得し退局する、
もしくは先に転職し数年ののちに妊娠・出産をするというルートが、その後のキャリアを積む上ではスマートなように思えます。

上記のようなルートを踏む上で、また気をつけていただきたいのが以下になります。

(2)育休はどこでとるか?

産休は「出産の前後14週間だれでも取得できる休暇」ですが、育休の取得には個別の労使協定がない限り制限があります。

【雇用されている期間が1年未満】の場合は対象外となるのです。

言い換えると、転職して1年以内に妊娠・出産しても育休はとれない可能性があるということになります。
医療機関にもよりますが、その場合は休職扱いとして休むか、最悪の場合は解雇となるケースもあるようです。
(入職前であれば先生の方から入職キャンセルをされたり、入職日の延期とすることもあります。)

妊娠はタイミングですからなかなか操作することは難しいかと思いますが、転職のタイミングについても大事になってまいります。

(3)妊娠・子育て中の勤務内容について

子育てをする上で、お子様の発熱などによる突発的なお休みというのは避けられないもの。
そういった際にもカバーしていただける勤務先であれば理想的です。

ご相談をいただく先生方の希望で最も多いのは、外来・健診業務ですが、
そういった小さなクリニックこそ、一人一人が枠を持っているためフォローがきかないケースも多くあります。

一方、主治医制・夜間呼び出しのイメージのある病棟管理ですが、チーム制を敷いている病院も増えてきています。
また、病棟業務は人手不足な病院も多く、
女性の先生向けに勤務内容をアレンジしている病院も出てきています。

夜間や休日の呼び出しはもちろん免除+急なお休み時も別の先生がカバーしてくださるなど、
ご事情にご配慮いただける環境もあります。

「自分だけ夜間免除は気が引ける」とお考えの先生も、一度病院と面談をされてみてはいかがでしょうか。
意外と働きやすそう、と思っていただけるかと思います。


いかがでしょうか?

重ねてになりますが、妊娠・出産はタイミングですので思い通りにいかないこともあるかと思います。
不妊治療も珍しくない近年、自分にとって何が良いのかは先生それぞれですから、
状況とご希望に合ったご勤務・転職を模索していきましょう。

私たちもさまざまな選択肢をご提案できるよう医療機関との交渉もしておりますので、
ぜひ一度ご相談ください。

編集部CB Career

キャリア編集部よりキャリアに役立つ情報をお届けします。

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