CAREER ADVISOR COLUMN
キャリアアドバイザーコラム

入学試験の現場から探る~医師に求められる資質とは何か~

『患者との合意形成・対人調整能力を見極める』
昨今の医大入学試験は実に多様化しています。
そのような中で、【患者対応・コミュニケーション能力】を問う面接試験・論文試験は増加傾向です。
下記はあくまで一例ではありますが、全国の医学部で頻出しております。

1)「ほめ言葉」を適切に用いながら診療を行うことについて【三重大・2017年】
2) 患者主体”の医療をめざすチーム医療において大切なことは何か【近畿大・2016年】
3)「人と人が関わることのリスク」というテーマで述べよ【愛知医科大・2015年】
4) 医師と患者のコミュニケーション【富山大・2015年】
5)「うそも方便」ということわざについて論じる【杏林大・2015年】

医師は患者さまだけでなく、ご家族にも沢山のことをお話します。
時には、病状や治療方針など、納得・理解がいただけない場合も多々あります。

また、管理職や医局内で指導的な立場にある医師は、
医局内でのコンセンサスや指導力を求められますし、
昨今の病院経営は一病院で完結することはなく、
病病・病診連携など、地域の開業医や医師会とも円滑に関係性を築くことが必要です。

近頃の医学部面接試験では、
『呼吸器の装置をはずすかどうか患者の家族の中で意見が割れている場合、
医師としてどう対応するか(自治医科大)』や、
『患者の自己決定権について、なぜそれが重要なのか、
それを実現するために医師がするべきことは(日本医科大)』といった、
実際の医療の現場で直面するような難しい設問も増えています。
出題者は根本的な対人調整能力を測っているように思います。

何と回答すれば良いのか、大変難しい問題ですが、
旧知の指導的立場の医師に相談したところ、
『対話を決して諦めないこと・相手の社会的、個人的背景を考慮して、
多角的に調整を試みること』を後輩医師には指導していると伺いました。
なるほどなと腹落ちするとともに、10代後半の受験生には相当に難しい問題だと感じました。

現場では、患者様の希望・思いを確りと受け止めて、本音を引き出す傾聴力が求められており、
医学部も現場に求められる人材を特に意識して考えているようです。
実際には、患者さまが不安や不満を感じている際は特に慎重な対応を求められますし、
相手の立場に立った視点で常に考え続けることは営業職や接客業とも共通します。

医師のサービス業化は今後も益々進んでいきます。
取り残されないように、自覚をもって日々の診療にあたることが大切ではないでしょうか。

キャリアアドバイザー
吉本 光希Kouki_Yoshimoto

自分自身が現在までに何度か転職をしてきたため、キャリアアドバイザーとしての経験だけでなく、転職する側の視点もしっかりと持ち合わせています。キャリアに関するお手伝いをするだけでなく、先生方にしっかりと寄り添った対応を心がけています。些細な事でも結構ですので、お気軽にご相談いただけますと幸いです。もちろんご転職以外の事でもいつでも歓迎しています!

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