CAREER ADVISOR COLUMN
キャリアアドバイザーコラム

実録│アルコール依存症

先日、厚生労働省にて、第20回アルコール健康障害対策関係者会議が開催され、
精神科医師を対象としたアンケートにて全体の4割近くが、
アルコールを含む依存症・嗜癖問題を抱える患者の診療に後ろ向きな姿勢を示していることが分かりました。

特にアルコール依存症については、アルコール性肝炎や肝硬変に直結し死亡することもある一方で、
専門的に治療する事ができる医療機関の数が少ない上に、紹介の同意が得にくい状況となっています。

私自身、過去にアルコール依存症を抱えていらっしゃる先生のご転職を
一度お手伝いをしたことがあります。
アルコールが原因で問題行動を度々起こしてしまうため、勤務先を短期間で転々とされている状況でした。

お酒を飲まれないよう事前に約束をしても、面接の際には酔っぱらった状態で来られるため、
応募をした医療機関は全てお見送りとなりました。

特に地方の場合は医学部のある大学が一つしかないことも多く、
一度でも問題行動を起こしてしまいますとあっという間に情報が広まってしまいます。

また、家族や友人が離れてしまっているケースも多く、
サポートを得にくいところも問題を複雑化しています。

さて、話が脱線してしまいましたが、
アルコール依存症に対しては、患者要因からプライマリケア医や内科医が初期対応を行う必要があるとされ、
飲酒量を減らずことから始める“ハームリダクション”が関係者会議にて提唱されています。

その他にも課題として、診療報酬に見合う治療法の確立や、
非専門医でも行える治療法の普及などが求められています。

日本はアルコールに寛容な国とされており、
過去にはWHOにて広告規制を含めた国際基準を求める共同法案が提出されましたが、
アメリカや日本など消極派の反対で合意には至りませんでした。

現在では、酒類を扱う各企業が定めた行動指針に基づき、節度ある広告活動を行うこととなっていますが、
日々広告に触れる身としてはもう少し厳しくしても良いのではと感じます。

しかしながら、私自身は友人と適量のお酒を飲むことは大好きですので、
今後も健康を害さない程度に嗜みたいと思います。

国家資格キャリアコンサルタント
八木橋 辰夫Tatsuo_Yagihashi

紳士服の営業として13年勤務。その後MR、管理職として医療業界に18年携わる。これまでの経験を活かして良縁転職のご支援をいたします。

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