CAREER ADVISOR COLUMN
キャリアアドバイザーコラム

友人・知人の紹介での転職っていいの?悪いの?

『友人・知人の紹介』と『人材紹介会社の利用』の相違点
『友人・知人の紹介』―
病院の評判や他院との違いなどの情報収集、
入職に関する諸々の手続きをご自身で進めていく必要があります。
友人・知人が内部に合意形成を促して、早期に話を進めることが出来ます。
それ故に、【早期に転職を実現したい】方や、【信頼出来る同僚と一緒に働きたい】方に向いています。

『人材紹介会社の利用』―
人材紹介会社は、医師と医療機関の間に立ち、双方に働きかけながら、
仲介者としてキャリアプランニングやアドバイスを実施します。

多角的な病院情報の収集、応募書類の添削、面接や施設見学の日時調整など、
転職候補者に対して転職のイロハを伝授し、手助けするサービスです。
当社でも専属のキャリアアドバイザーが、一気通貫で医師と医療機関を担当しており、
【先生方のご経験やスキルにマッチした案件】の提案や
【今後の人生設計の相談】、【諸条件の折衝・交渉】を行っています。

『友人・知人の紹介』と『人材紹介会社の利用』を具体的に比較すると、
大きく3つのポイントがあります。

POINT1 情報精度
『友人・知人の紹介』
最大の利点は、信頼出来るご友人・知人から精度の高い情報を得ることが出来る点です。
医療機関の特色や、良い点・悪い点、具体的な業務内容だけでなく、
同僚医師やスタッフの雰囲気等の、鮮度の高い情報を得られる可能性が高いです。

一方で、ご友人・知人の主観が多分に入ってしまうため、
他の候補先との比較が難しくなります。
鵜呑みにするのではなく、あくまで一意見ととらえ、
ご自身でも情報集を行い、見学や面接の中で、客観的に判断するとよいでしょう。

『人材紹介会社の利用』
専属のキャリアアドバイザーのもと、多方面から病院情報の収集が可能です。
ご要望の情報はもちろん、複数の医療機関の方針や経営課題、特色、就業条件等を知ることが来ます。

当社では、面接対策や退局交渉のアドバイスや、近隣の治安や患者層、
お子様の教育環境等の情報提供をする場合もありますし、
中立的な仲介者であるからこそ、新たな見方や発見があると思っています。

一方で、公的色合いが強かったり、大学医局人事の意向が強く反映される医療機関では、
人材紹介会社の利用が少ないのが実情です。
そのような場合、担当者が病院情報に通じていないことがあります。

POINT2 就業条件の調整・交渉
『ご友人・知人の紹介』
面接から選考まで円滑に進む反面、ご自身と関係性の強いご友人・知人が仲介者となっているので、
【年俸交渉】や【条件交渉】がし難い場合が多いです。
ご自身が納得出来る就業条件を詰めないままに、入職まで至ることもあり、
後々まで禍根を残す場合もあります。

『人材紹介会社の利用』
医師ご本人の代行として、専属担当者が医療機関と交渉を行います。
それ故に、直接は伝えにくい要望も交渉することが出来ます。

また、客観的な視点から人物やスキルをアピールするため、
理想の条件を実現出来る可能性が高まります。
第三者的に就業条件を確認し、契約書を取り交わすので、入職後の条件変更に関するトラブルも安心です。

POINT3 職場の雰囲気や人間関係など
『ご友人・知人の紹介』
同僚になる医師の人物像やスキル等の詳細を把握することが出来ます。

一方で、実際に私が担当した医師の場合ですが、
「友人が辞めたら、条件が変わってしまった」、
「知人の顔をつぶすので、辞めたくても辞められない」といったケースも散見されます。

『人材紹介会社の利用』
面接や見学といった機会を活かして、入職前に内情をある程度把握することが可能です。

ただし、お互い様ではありますが、数回の面会で全てが分かるわけはなく、
入職して初めて分かる雰囲気や人間関係があります。
心機一転、新天地でスタートされる場合は、利点にもなりえます。

 * * * *

いかがでしたでしょうか?
一番大切なことは、医師ご本人が、当事者意識を持って冷静に判断を下すことです。

そのためには、仲介者から情報を得ながらも鵜呑みにしないことが肝要です。
客観的な視点を持ちながら、人任せにせず、
ご自身の目と耳で得た現実を照らし合して、後悔しない転職活動をしましょう。

国家資格キャリアコンサルタント
八木橋 辰夫Tatsuo_Yagihashi

紳士服の営業として13年勤務。その後MR、管理職として医療業界に18年携わる。これまでの経験を活かして良縁転職のご支援をいたします。

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